【7/12-17】ソナチネ詩音 出版記念個展「ご自愛ください あなた様、」

タバコがきれた。
小さな舌打ちは換気扇に吸い込まれていく。
あなたの匂いをタバコの煙で上書きしたくて
たまらない。

服を脱いだ。
飲み込んだ言葉が行き先を見失う。
それは血管の迷路をさまよい、表皮を突きぬけ
たくて仕方ない。

あなたはどこへ行ってしまわれたのでしょう。

知っているけれど知らないことにした。

アパートの階段をのぼる音はあなたではない。

あなたが最後にふれた肌はもうどこにもない。

だけど今日もまた昨日みたいに
始まって始まって始まって終わる。

見てよ。
特筆すべきことなど何もない私の今日を。

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はじめまして言葉と写真の表現者、
コトグラフ作家のソナチネ詩音です。

プロローグの続きをぜひギャラリーで
見て・感じて・味わっていただければ嬉しいです。

五感の刺激にどうぞいらしてください。

ソナチネ詩音

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【写真展概要】